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2008年9月 6日

情熱と情熱がぶつかり合う


今日、家庭教師の先生からメールが届いていました。それは、

「生徒と真剣にぶつかり、時に泣かしてしまうこともあるし、それが正しいと思ってやっているけど、それが本当に正しいかどうか自問自答することもある。」

という内容でした。


私は、家庭教師には、生徒に対して本気で関わってほしいと思っています。生徒との軋轢を嫌って、表面だけをなで回すような指導をしても意味はないです。テクニックや解法だけを伝えて、成績が上がったとしてもそんなものは何の価値もない。生き方や考え方を生徒と教師がぶつけ合って、時には厳しく迫り、生徒に答えを簡単に与えずに考えさせる。それが一番重要だと思っています。


何かを与えられるのではなく、やるべきことを考え、実行して、自分でやり方などの創意工夫し、そして、また実行に移していく。大事なのは、考えに考え、行動し、反省し、また、行動すると言うこと。そして、私たち家庭教師の役割は、この行動をサポートすること。さぼろうとする生徒を叱ることもあるだろうし、一生懸命やっている生徒を深い愛情で包み込むこともある。逆に、生徒の姿を見て、教師自身が学ぶこともある。


冷めて、やる気がない、目的が見あたらない状態の人が増えていると感じます。情熱を持って、本気で関わり合って、そして、情熱を持った人を育てていきたいと改めて感じました。


最後に、メールをくれた先生への返信メールを掲載します。



○○さん

いつもお世話になっております。

指導報告とメッセージありがとうございました。読ませていただき本当に嬉しく感じました。

私たちは、子どもとの本気の関わり合いが大切だと思っています。
勉強を教えることだけではなく、物事に必死に取り組む方法やその意義を私たちは生徒たちに伝えて行く必要があると思っています。

勉強は最終的には、自分自身でやるかやらないかです。

突き放した言い方になりますが、私は、自分の生徒に対して、「勉強は自分で鉛筆を動かして初めて勉強。教わっただけで、分かった気になるな!」とよく言います。

○○さんがSさんに時に厳しく迫り、そして、Sさんに考えさせようとする姿勢は素晴らしい姿勢だと思います。

私は、人は何かを通して人生を語るものだと思っています。イチロー選手は、野球を通して人生を語っています。私は彼を見て、野球をしたいとは思いませんが、彼のように前進していく人生は送りたいと思っています。また、そういう人生が感動を生むんだとも思っています。

これからも本気で関わり合ってください。軋轢を嫌って、表面をなでるような指導は決してよい指導ではないです。

厳しく迫ったら、次は優しく接すればよいと思いますし、ほとぼり冷めたタイミングで、なぜあのようなことを言ったのかを伝えるのもよいと思います。○○さんの言う通り、アフターフォローがすごく重要です。

厳しく迫る父性的指導、優しく包む母性的指導、楽しく面白くする子ども性的指導をうまく使い分けてみてください。

メッセージありがとうございました。○○さんのような方と一緒に仕事ができていることを誇りに思います。


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2008年9月 4日

心の右手を知ろう



動機づけには様々なものがあります。

コミットメント系
「達成動機」「パワー動機」など。目標を達成したい、人を支配したいという気持ちがコミットメント系の動機づけです。


リレーションシップ系
「社交動機」「伝達動機」「理解動機」など。人とつながりたい、仲良くなりたい、自分のことを伝えたいという気持ちがリレーションシップ系の動機づけです。


エンゲージメント系
「抽象概念動機」「自己管理動機」「切迫動機」など。スケジュールを作って、コツコツスケジュール通りにこなしたいという気持ちがエンゲージメント系の動機づけです。「早く仕事を片付けたい!」という気持ちが切迫動機です。


動機づけは、心理学では「心の右手」と呼ばれています。右利きの人が、左手で文字を書こうとした時、書く時に時間はかかるわ、ストレスは溜まるわ、字は下手だわとさんざんになります。なので、左手で無理矢理文字を書くという行為は辛い行為です。これと同様で、自分にあった動機づけで行動しないと、たとえ行動できたとしても辛いということです。


コミットメント系の動機づけが強い人には、目標設定が効果的だと思いますし、リレーションシップ系動機づけが強い人には、自己受容感などを高めながら共に歩んでいく体制が好ましいと思います。また、エンゲージメント系の動機づけが強い人には、自己管理をさせて一歩一歩着実に歩ませるのがよいのかも知れません。


動機づけは、「心の右手」と言いましたが、右利きか左利きかの判断はすぐにつきますが、どの動機づけが自分に一番合っているかを知るのは意外に難しいものです。しかし、早い段階でそれを見つけておくと、有利に働くことも確かです。小中学生のうちは、あらゆるものにあらゆる方法で取り組ませて、その子のクセを見るというのもよいでしょう。


また、どうしても動機づけが分からないのであれば、上記のような分類は気にせずに、どうすればワクワクしたり、楽しいと感じたりするのか探ってみるとよいでしょう。
参考:キャリアをつくる9つの習慣(高橋俊介著)


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2008年9月 3日

中学受験予定は全国で13%


先日、日経新聞に中学受験に関する記事が掲載されていました。

中学受験をさせる予定と答えた保護者は、全国平均で13%。東京23区と政令市だけなら22%にも達します。

中学受験をさせる理由は様々です。私がよく聞く理由は、


「近くの中学が荒れているから!」


通常、公立学校の場合、校区という縛りがあるので、行く学校は選択できません。行く予定の学校が荒れていれば、その時点で荒れている中で勉強をしなければならない。保護者の方の目から見ると、やっぱり、落ち着いた学校に行かせたいというのが本音。


学力アップ云々よりも、落ち着いた雰囲気や校風で私立を選んでいる方が多いように私は感じています。


公立学校でも、学校選択制というものを導入している一部市町村があります。これは、複数の中学校から、行きたい中学校を選べるという制度。岐阜では大垣市で一部導入されています。


一方で学力を気にしなくてはならないのが、大学。先日、リメディアル教育という話を初めて聞きました。大学合格した人に高校の勉強を教えるための教育のことだそうです。大学入学前の高校3年生に対して、eラーニングなどで高校の勉強を教えるんだそうです。


そんなことするなら、入試で落とせばいいじゃん!って思ってしまいますが、2008年度入試で定員割れした4年生私大は全体の47.1%。入学者がいないと、大学の経営も危ぶまれるので、入試で落とすことは無理みたいです。


私は、日本を元気にするには、教育から変わっていくしかないと思っています。子どもたちが勉強を通じて、目標達成の方法を学び、人生の目的を掴み取る。私たちは、そんな子どもをたくさん育てられればと思っています。

P.S.コメントスパムのプラグインを導入しました。今後の記事では、コメントが書けるようになりました。(コメントを送付するには時間がかかります。すみません。)


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