キャンペーンの詳細に関しましては、バナーをクリックしてください
2015年2月10日
多様化社会と教育ICT、そして、家庭教師派遣のお仕事
しかし、教室をICTで装備することが目的化され、「教科書と鉛筆」を「タブレットとタッチペン」に、「黒板とチョーク」を「パワポとプロジェクター」に置き換えさえすれば、「21世紀の教育だ」と早合点しているケースが多いようにも見受けられます。 それだけでは、日本で100年以上も続いている受動型集団画一教育の「クラス全員が指定された同じ教科書を使い、決められた時間割に沿って、同じ内容の講義を静かに座って聴き、板書をノートに写す」という前近代的な枠組みは変わらぬまま、表面的にデジタル化しただけにすぎません。
AmazonのジェフベソスCEOは、「ユーザー一人一人に合わせた本棚を持った書店が作りたい」と言っていました。
この記事の著者が言うように、21世紀は多様化社会となります。そして、その社会に合わせた社会を担う教育というのは、一人ひとりに合わせて教育環境を提供することだと感じます。
最近は、東海中学校・南山女子中学校・滝中学校という有名私立を目指す子や滝高校・旭丘高校・岡崎高校・刈谷高校などを目指す子などの学力上位層のみならず、発達障がいを持っているなど勉強に遅れを感じている子からの問い合わせが増えており、私としても社会の多様化を肌で感じている一人です。別に学校で学んでいること一つが正義でもないし、文部科学省が指定した学年相応の学力を年齢に応じて身につけることが正義でもありません。
より一人ひとりに合わせた教育環境の構築が求められています。私は、現状の学校教材をICTで置き換えるという動きにはあまり興味がありません。しかし、amazonのようにICTの力で子ども一人一人に合った教育環境が作られることが可能になることには大変興味があります。
子どもたちの都合を最優先して一人ひとりに合った個別カリキュラムを実現すれば、必然的に時間割は自由化され、教材は個人の選定に委ね、年齢基準の学年は撤廃されます。結果、教室にクラス全員が一同に介して教師の講義を聞いて試験を受ける代わりに、各自の学習予定はカレンダーソフトで管理し、タブレットで映像授業を視聴し、進捗状況はクラウドにリアルタイムで記録されると同時にメールで報告されるようになります。
一方、デジタル化が進んだ21世紀の学校では、教師という職業が不要になるのではないかと心配する声もあります。確かに、単に教科書に書かれた内容を説明して板書する「講義」は、機械に取って代わられるでしょう。しかし、生徒のニーズが個別化・細分化すればするほど、的確にポイントを突いた専門的な指導・助言が不可欠になり、経験豊かな教師の重要性はむしろ高まります。そうなれば、数週間の教育実習だけで、大学卒業後、すぐに教壇に立たせる現在の教員採用制度を再考する必要も出てくるはずです。
このような未来を想像する時、家庭教師という教育サービスはなくなることはないなと感じます。子どもと先生の素晴らしい出会いを提供することは家庭教師派遣サービスを営む者の使命と感じます。
Written By KOGA