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2012年7月 2日
不登校についての教育シンポジウム(名古屋市)に参加しました
名古屋市教育委員会主催の教育シンポジウムに参加してきました。
以下、講演でお話しいただいたことをメモとしてまとめました。
保護者の方の意見が聞けて、すごく有意義な時間でした。
■曽山和彦先生の講演
<関わり合い不足な現代の子たち>
・「自分が、なぜ、学校に行けないのか、分からなかった」(学生)、「適応指導教室があることを教えてくれれば、引きこもらなかった」(学生)という言葉を紹介していただいた。不登校の生徒に情報が行き届いていないことを痛感。
・人との関わりが不足していっている。情報化・スピード化(携帯、PC、テレビを介するコミュニケーション)、三間(時間・空間・仲間)の消失
・関わりが減ったので、ソーシャルスキル(人付き合いのコツ・技術)が低下
=>低下すると、相手を消す行動(いじめ)、自分を消す行動(不登校)に至る
・子どもたちの自尊感情の低下。自分が受け入れられなくなり、その結果他者も受け入れられず、犯罪に至ることもある。
・ソーシャルスキルは人と人の間で育つ。対人関係のコツや技を身につけさせ、自分にOKと言える子に育てること
<不登校への基本的な考え方>
・対応は一人ひとり異なる
・特効薬などなく、日々の積み重ねが大切
・解決策を与えるのではなく、共に考えるようにする
・「そうせざるを得ない」「強い不安」「娯楽に没頭」「一番安全な夜」「暴力にも理由」「ウソではない言葉」を理解すること。約束させると逆効果になることもある
<伝わる言葉の「番付表」>
1.良いところ探し
「褒める・勇気づける・認める」をバランスよく。「ありがとう」「うれしいよ」「助かった」などの言葉は勇気づけの言葉。褒めるはどうしても、"あなた"が主語になる。自分を主語にして、"私がうれしい"と言うようにすることも大切
2.対決アイメッセージ
「行動」を非難がましくなく伝え、その「影響」について言及し、それによる自分の「感情」を伝えること。
Ex. 授業でうるさくするのをやめなさい(行動)、そのせいで周りの子たちが授業を聞けなくなるじゃないか(影響)。そうされると僕はすごく悲しい(感情)気持ちになるよ。
・10歳までは教える、10歳からは考えさせるが大切
3.リフレーミング
「人生考え方一つ」。事実は一つかも知れないが、捉え方は幾通りもある。プラス思考で捉えるようにすれば場面は違って見える
4.例外探し
悪いことばかりに目が行くがうまくやれていること(例外)もきっとある。例外に目を向けて、声をかけ、勇気づける。
■参考URL
なごや子ども・若者支援機関マップ
曽山和彦先生のHP
Written By KOGA