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2007年12月14日
行動を科学する
決めたことを計画通りにやれれば、それは大変素晴らしいことです。でも、人間は弱いものなので、そんなに簡単には、計画通りに続けられません。
「たばこをやめようと何度トライしても、失敗する。」
「朝早起きができない。」
「毎朝、ジョギングが継続できない。」
など大人にもたくさんの悩みがあります。今回は、行動を継続するヒントとして、行動科学についてお話しします。
行動には、
不足行動と過剰行動
というものがあります。不足行動とは、やろうと思っているけどなかなかできない行動のことです。過剰行動とは、ついついやり過ぎてしまう行動のことです。
不足行動に対する対処法は、まず、
行動したくなる環境作り
をすることです。動物には条件反射(例:梅干しを見たら唾液が出る)する性質があります。これを利用して、環境を整えていけば、行動できるようになります。例えば、「コーヒーを飲んでから勉強する」という取り組みを続ければ、コーヒーを飲むだけで、体が勉強モードになります。私の場合は、朝、コメダでモーニングを食べると、体が仕事モードになります。
次に、
動機づけ
をします。「テストで100点取ったら、ゲームを買ってあげる」ということも動機づけになります。しかし、これをやり続けると、
どんどん要求がエスカレート(ゲームが高価なものになっていく)していく
ので、あまりオススメはできません。そこで、勉強での効果的な動機づけを紹介します。まず、取り組むべき問題のリストを作成します。そして、問題を解いたらそのリストの問題番号を線で番号を消すようにします。すると、次第にリストの問題番号を消すという行為を楽しく感じるようになり、これが行動の強い動機づけになります。私も受験時代、この方法を多用しました。
行動を継続させるには、
行動のハードルを低くする
ことも重要です。「1日2時間勉強する」と計画を立てても、今まで勉強をほとんどしたことがない子では継続はできません。そこで、「1日15分勉強する」とか「1日英単語を3個覚える」などのより簡単な行動に置き換えます。ハードルが下がると、継続が可能になります。私は、「毎朝6kmジョギングする」という高い目標を掲げていましたが、継続不可能だったので、「毎朝3kmジョギングする」に目標を切り替えて、継続させています。
過剰行動に対しては、
行動にきちんとルールを設けます。
ゲームを完全にやめることが不可能ならば、「勉強を1時間やったら、15分ゲームをする」というようにルールをつくります。この時に、親御さんもルールつくりを見守ってください。行動のハードルを高くすることも有効です。すぐに寝てしまうのなら、ベッドを勉強部屋から移動させて、寝ることへのハードルを高くします。
何事も無理は禁物。
できる範囲で、徐々に不足行動を増やし、過剰行動を減らすように促す。そして、毎日の努力を見守り、その努力を毎日ほめる。結局、
周りの方の温かいほめ言葉が一番の動機づけかもしれません。
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